今日は『富士弁講座』の第47回をお送りします。(心ほっこり平成31年5月号より)
はろ〜えぶりばでぃ。最近暖かい日が増え、ようやくヒートテックのタイツ(何回も言って申し訳ないが"ももひき"ではない!)を履かずに出社できるようになりました。でもまだ何となく足元がスースーします。もちろん我が家ではまだコタツは片付けていません。
そんな"寒ガリ〜ナ石川"がお届けする今月の富士弁は『やんでく』です。
おなじみのフレーズなのでご存知の方も多いと思います。これは「歩いて行く」という意味です。「病んでく」ではありません。
「すぐそこだから、やんでくか?」(すぐ近くだから、歩いて行こうか?)というような使い方をします。この「やんで」は、本来あくまでも活用形の中の連用形であって、原型である終止形では「や〜く」となります。「やんでく」を知っている人でも、その原型が「や〜く」だと知っている人は少ないかもしれません。←どや顔!
また、この「や〜く」(歩く)は、単に歩くという動作を表すだけでなく「同行する」という意味もあり、「や〜われもや〜け」(ねえ、お前も一緒に来いよ)という使い方をします。「や〜われもや〜け」アハハハ〜自分で書いてつい笑っちゃいました。
では又来月お会いしましょう。しぃ〜〜あげいん♪
小川編集長から一言
「やんでく」⋯どこがおなじみのフレーズなのかよくわかりませんが⋯どうして"歩いていく"が、"やんでく"になるんでしょうねえ(笑)すっごい不思議。でも富士の方は本当に「車ないからしょうがない"やんでくか〜"」とかよく言ってます。それにしても「や~われもや~け」は本当に笑えます。。。でも、あまり積極的に使いたいとは思えない感じ・・・ちょっとお品が・・・(笑)
ももひき?それとも、ももしき?と石川先生と悩みましたが、調べますと、さかのぼること室町時代に職人が履いていた、"股脛巾(ももはばき)”の名が変化して「ももひき」になったのだとか。なので、正解は「ももひき」ですね。