今日は『富士弁講座』の第20回をお送りします。(心ほっこり平成29年2月号より)
はろ〜えぶりぃばでぃ。毎日厳しい寒さが続いておりますが、皆様いかがお過ごしですか?立春も過ぎましたので春はそこまで来ています。もう少しがんばりましょう。
今月の富士弁は、『いと』
中島みゆきさんの、♪縦〜の糸はあなた〜、横〜の糸は私〜の"糸"ではありません。その糸はアクセントが"い"に付きますが、富士弁の『いと』は"と"にアクセントが付きます。「〜のうちに」「〜の間に」と言った意味です。
使い方としましては『暗くなると大変だから、明るい"いと"にやっちまうかあ』とか、『親父が帰ってくるとうるしゃ〜から留守の"いと"に片付けちゃいなよ〜』「ほぅ〜今の"いと"にやっちゃいな。(ほら!今のうちにやってしまいなさい)』というように使います。〜の間にという意味だからといって、物と物の間ではありません。あくまでも時間的な間なのです。
では又来月お会いしましょう。お楽しみに〜。しぃ〜ゆ〜あげいん♪
心ほっこり 小川編集長より一言
何回注意されても、どうしても「いと」の"い"にアクセントを置いてしまいます((+_+ ))今回の富士弁!かなりハードルが高い〜(汗)そしてそのたびに、♪縦〜の糸はあなた〜♪が頭の中をリフレインしてしまって困っちゃうんですけど…(^_^;)
平安時代、清少納言の「枕草子」や紫式部の「源氏物語」などには、”いとをかし”という言葉が頻繁に使われています。この「いと」は非常に、大変、とても・・・というような意味で、「をかし」は趣がある、風情がある、おもしろい、愛らしい、可愛い・・・といった意味で使われていました。
たかが「いと」、されど「いと」でございます。難しい・・・((+_+))