新井 隆元 自己紹介へ

【外壁下地工事】

こんにちは 工事部の新井です。

いよいよ台風の時期がやってきました。現場としては暑さよりも、寒さよりも嫌な時期です。毎年工事現場の足場が強風で倒れたり資材などが飛ばされている映像を見るととても他人事とは思えず、恐ろしい思いをするとともに、とにかく気をつけねば!と思ってしまいます。

さて、今回はそんな大雨で雨漏りを発生させないための工夫をちょっとお話しします。雨漏りのほとんどは、実は外壁面で起きているのです。
そこで、外壁工事では、その雨が入ってきそうなところを重点的に止水処理しています。

サッシ周りは雨漏りしやすい部分なので侵入しやすい下部は防水性が2倍あるシートを先張りしコーナー部は伸縮性のあるテープで隙間を作らないように防水します。①

その後、透湿防水シートという文字通り湿気を逃がして雨水を防ぐことができる優れモノのシートを建物に貼っていきます。貼るというよりはラッピングするみたいな感じです。ベニヤとか木が見えていた部分がラッピングされて一気に真っ白くなる時は私の好きな瞬間です。②

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➀サッシ下先張り防水シ-ト

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②透湿防水シ-トでラッピング

透湿防水シートでラッピングした後は外壁から出ている配線やスリーブ等を防水テープ等で防水します。スリーブの丸い部分と壁面はテープが貼りにくいため、ツバ付きの防水処理がしやすいものを使っています。さらにこのツバと壁面に貼るテープは水を受けないように下から順番に貼ったりしています。細かいことですがこういう気遣い大事ですよね。

ベランダの手すりと壁の取り合いも雨が入りやすい部分のため、防水専用部材を使っています。③④

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③スリ-ブ等防水処理

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④ベランダ手すり部

 

最後は通期胴縁です。厚み18mmの桟木ですがこの隙間が家を長持ちさせるいい仕事をしてくれるのです。外壁に貼られるサイディングの止水性能は100%ではありません。長い時間にサイディングのジョイント部のコーキングが切れて雨が侵入してきてしまいます。その時にこの隙間が雨水を下へ逃がしてくれるのです。落ちた水は基礎上の水切りから外へ吐き出されるため建物内に入ってくることはないのです。

もう一つ大事な仕事として水切りから入った空気は上昇気流をおこして小屋裏へ入り屋根の換気棟から吐き出されます。その上昇する空気に引っ張られ壁の中の湿気を外に逃がす役目も果たします。壁内の湿気はカビの原因になり、断熱材の性能も落とすため乾燥させることが重要です。

サイディングが貼られると見えなくなってしまいますが、外壁工事ではそんな工夫が施されているのです。⑤

 

 

 

 

⑤通気ル-ト