2014年2月:【リフォーム版長期優良住宅】
皆さんこんにちは、渡邉です。早いものでもう2月、気が付けば立春も過ぎ暦の上では春なのに、まだまだ寒い日が続いています。
皆さん季節の変わり目なので、風邪などひかぬよう十分注意してください。
さて、1月23日にリフォームに関するまったく新しい補助事業についての募集要領(案)が国土交通省より発表されました。今月号のひげ日記では皆様にこの新しい補助事業についてご案内させていただきます。
この補助事業は「長期優良住宅化リフォーム推進事業」といい、インスペクション(建物の検査・診断)、性能向上のためのリフォーム及び適切なメンテナンスによる住宅ストックの長寿命化を図る優良な取り組みに対し、国が事業の実施に要する費用の一部について支援するというものです。
つまり新築ではかなり普及が進んできた長期優良住宅のリフォーム版に補助をするというものです。この事業の目的は既存住宅ストックの質の向上及び流通促進に向けた市場環境の醸成を図るというもの
■長期優良住宅化リフォーム推進事業
1)要件
①工事前に建築士によるインスペクション(建物診断)を行い、完了後に維持保全計画書を作成
②下記項目いずれかの性能向上リフォームを行うこと
a. 劣化対策
b.耐震性
c.維持管理・更新の容易性
d.省エネルギー対策
③リフォーム工事後に『劣化対策』と『耐震性(新耐震基準適合等)』の基準を満たすこと
2)インスペクション(建物診断)結果の反映
インスペクションで劣化事象等不具合が指摘された場合、以下のいずれかの処置をとること
a.リフォーム工事の内容に含める
b.維持保全計画書に補修時期又は点検時期を明記
3)補助率・補助限度額
補助率:補助対象工事費用の1/3
補助限度額:100万円/戸
4)期間等
工事着手:平成26年9月末まで
事業完了及び実績報告書提出:平成27年1月末まで
■まとめ
本事業は平成25年度補正予算として20億円規模となっていますが、平成26年度予算案にも30億6900万円の予算が組まれており、今回の100万円/戸の場合よりさらに求められる住宅の性能は高くなりますが、最大200万円/戸の補助を予定しているようです。
いずれにしても国は、2006年の住生活基本法以降「いいものをつくって、きちんと手入れして、長く使う」という方向で家づくりを誘導しています。そのため新築住宅の場合だけでなくリフォームの場合でも良質な住宅を積極的に増やすことを目的に税制優遇や各種補助事業を行っているのです。
住宅をリフォームするというと、浴室をユニットバスに交換したり便器やキッチンを新しいものに交換したりなどの設備機器の更新を基本としたリフォームをイメージする方も多いと思います。しかしそうしたリフォームをする場合でも今回ご紹介したような性能向上リフォームを併せて行うのがこれからはお勧めです。
補助率1/3、そして最大100万円の補助金もなかなか魅力的だと思いますが断熱性能の高い家は暖冷房費削減等の省エネになるだけでなく健康にも良いこともわかってきましたので、ご家族の健康の為にも断熱性能向上そして更に耐震補強についても検討し、本補助事業を上手に活用してみてはいかがでしょうか?
本事業に関しての詳しい内容をお知りになりたい方は、気軽に弊社までお問い合わせ下さい。それではまた来月、お会いしましょう。
㈱建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉泰敏