2010年12月:【家づくりの最低基準】

皆さんこんにちは、渡邉です。気が付けばもう12月。今年も残すところあと僅かとなってしまいました。このところ朝晩めっきり寒くなりましたので、皆さん風邪などひかぬよう、十分注意してください。

 さて、景気が低迷する中、国は「円高・デフレ対応のための緊急経済対策」や「平成22年度補正予算」等で高品質な住宅への各種補助金や税の優遇制度の延長を決定しました。今年最後の『ひげ日記』では、来年使える住宅関連の補助金等についてご説明させていただきます。

 昨年6月に長期優良住宅法が施行されて早いもので1年半が経過します。国土交通省の統計によりますと戸建て住宅の約2割超が長期優良住宅になっています。ただし、そのほとんどがハウスメ-カ-や大手パワ-ビルダ-による建築で、工務店では全体のたった1%程度しか長期優良住宅が建てられていないという、とても寂しい数字になっています。

このような工務店での長期優良住宅の認定数が非常に少ないという背景もあって、国は中小工務店で長期優良住宅を建築し、あとほんの少しの条件を満たした場合その住宅の建築主に100万円~120万円の補助金を出すという長期優良住宅普及モデル事業を行っています。

嬉しいことにこの事業は来年も継続となるようです。建築工房わたなべで建てる家は、標準で長期優良住宅の認定基準を上回っています。ですから建物の仕様変更等に一切お金を掛ける必要はなく、標準で長期優良住宅の認定を受けることができます。

私に言わせれば、こんな当たり前の内容で?と思うほど簡単にこの補助金はいただけてしまいます。

因みに今年弊社で新築させていただいた住宅は全棟長期優良住宅の認定を受けました。その上でさらに100万~230万円の補助金申請も行っています。
 この長期優良住宅普及モデル(補助額:100万~120万)延長の他、住宅エコポイントの1年延長も決定しました。

更に来年1月以降は、高断熱浴槽、節水型便器、太陽熱温水器の3つの設備機器もエコポイントの対象となることも決定しました。但し、便器と浴槽はリフォ-ム時に設置する場合のみ対象となるなど注意が必要です。

その他、フラット35S(20年金利引き下げタイプ)や最大控除額が600万円と言われる長期優良住宅の各種税制控除や軽減の継続、最大1,110万円の住宅所得資金の贈与に関する非課税措置など各種補助等が目白押しです。(詳しくはこの新聞に挟み込みの資料をご覧ください。)来年末に期限を迎える各種補助や助成制度も多く、来年は本来よりはるかにお得に住宅を建築できるチャンスだと思います。

 近年、国の動きを見てみますと、住宅の最低基準を建築基準法で考える時代は終わり、長期優良住宅の認定基準を最低基準として考える時代が始まったのだと思います。私は長期優良住宅の認定を受けた家が、すべて良い家だと言っている訳ではありません。

しかし、この長期優良住宅の認定も取得できない会社で家づくりを行うべきではないとは考えています。住宅の最低性能をこの長期優良住宅の認定基準で担保すれば、耐震性能や温熱等の省エネルギ-性能、劣化対策や維持管理対策など最低の基準は担保されます。その上で、こだわりの部分はより高性能にするという考え方を皆様には是非お勧めしたいと思います。 

最後になりましたが、皆様、本年も1年間大変お世話になり有難うございました。是非来年も建築工房わたなべを宜しくお願いいたします。
それでは皆様、  良いお年を!!

㈱建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉泰敏