2010年4月:【木のいえ整備促進事業】
4月5日、国土交通省より家創りをお考えの方にはとてもお得な、補助事業の発表がありました。それは、平成22年度 木のいえ整備促進事業(長期優良住宅普及促進事業)の募集開始について という報道発表です。
補助の対象となる住宅は、一般型と新たに設けられた地域資源活用型の2つのタイプがあります。それぞれのタイプの主な要件は以下の通りです。
1)一般型
中小住宅生産者(年間の住宅供給戸数50戸未満の住宅供給事業者:つまり中小工務店しか使えないということです)により供給される、長期優良住宅で、住宅履歴の確保と建設過程の公開の義務付けという内容です。これは昨年の普及モデルと同じ内容です。補助額の上限は100万円で、これも昨年の補正予算の時と同じです。
今年度は更に、
2)地域資源活用型
1)の要件に加え、都道府県の認証制度等により産地証明等がなされている地域材を、構造材(柱・梁・桁・土台)の過半に使用していること。こちらの補助額は上限120万円。
要件はほぼ予想どおりでした。弊社の建物は標準仕様で長期優良住宅の認定基準となっておりますので、お客様に構造見学会の了承のみいただければ、100万円コ-スは全ての住宅で申請できます。
次に2)の地域資源活用型を使えるケ-スについて説明させていただきます。「地域材を構造材の過半に使用していること」いう文章だけを読むと、静岡県産材を使わないといけないようにも読めますが、この文章のポイントは、認証制度等、産地証明等の部分です。具体的には次の①から③のいずれかの方法によることの証明が必要となります。
①国産材で都道府県により産地証明を受けることの出来る材の利用。
②林野庁作成の「木材・木材製品の合法性、持続可能性の証明のためのガイドライン」に基づき合法性が証明された材の利用(弊社では既に昨年このガイドラインに基づいた、COC認証を取得済みです。)。
③国産材・輸入材を問わず森林認証を受けた森林から産出された材の利用。
森林認証制度とは、持続的な森林経営が営まれていると第三者が評価・認証する仕組みのことです。代表的な認証制度にはFSCやPEFC、SGECなどがあります。この認証制度は無垢材だけを指している訳ではありません。認証材を使えば無垢材だけでなく集成材を使っても良いという意味です。おそらく国は、国産材の普及だけでなく、森林認証制度の普及も狙っているということです。違法伐採などで切られた木を使うのではなく、きちっと手入れをされた緑の循環が可能な森の木を使いましょうということです。
これら補助金の申請受付は4月12日から10月1日までとなっています。
時代は環境をキ-ワ-ドに物凄いスピ-ドで動いています。弊社はこの時代の流れをいち早く掴み、皆様にこうしたお得な情報をどこより早く、そして正確にお伝えできると思っています。長期優良住宅→国産材→森林認証制度、これらは既にこのひげ日記で何度も登場している言葉です。
尚、今年の制度でちょっと注意が必要なのは1)、2)合わせて一の事業者あたり5戸を上限とするという規定があり、また120万円の補助金と静岡優良木材の補助金30万円は合わせて申し込めないという点です。
弊社も5棟しか申請できませんし、申請受付期間中でも予算到達次第受付終了となるようなので、このお得な補助事業の利用をお考えの方は、早めの検討を強くお勧めします。また、こうした各種補助金制度について詳しい事を知りたい方は、気軽に弊社までお問い合わせ下さい。
㈱建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉泰敏