2024年08月:【『蛍光灯 2027年問題』】

皆さまこんにちは、渡邉です。今年の夏は今まで経験したことがないくらいに暑い日が続き、日中はもちろん寝ている間もずっとエアコンつけっぱなしの状況です。
朝起きてまずはLDKエアコンのスイッチオン、出勤して事務所エアコンのスイッチオン、車乗ってもエアコンオン、お風呂とトイレ以外はずっとエアコンの効いた室内に居るという状態です。さすがに体もだるい感じがしています。

さてそんな少しバテ気味の今月号のひげ日記」は「蛍光灯2027年問題」についてです。
皆さんはこの問題をご存知ですか? 
2027年末には蛍光灯の生産・輸出入が全面的に禁止になります。なぜ禁止になるのか?対応はどうしたら良いのか?を皆さんにお知らせします。

◇廃止時期◇(蛍光ランプの種類ごとに廃止時期が異なります)

直管蛍光ランプと環形蛍光ランプには一般タイプの「ハロリン塩素系」蛍光ランプとプレミアムタイプの「三波長系」
蛍光ランプとの二種類があり、互換性があります。後者の方が高効率でより明るい仕様です「ハロリン酸塩系」が2026年末

「三波長系」が2027年末に製造・輸出入が廃止されます。

一般照明用ランプについては一般社団法人日本照明工業会の資料をご参照ください。

■蛍光灯が禁止になる背景

20231030日から113日までスイス・ジュネーブにおいて「水銀に関する水俣条約第5回締約国会議」が開催されました。会合には約800名が参加し、日本からも外務省、経済産業省及び環境省の担当者が現地で交渉に臨みました。その会議で2027年末までに順次製造及び輸出入を禁止すると決定されました。

蛍光灯の製造が禁止される理由は、製造に使用される水銀が水俣病の原因となる可能性があるためです。水俣病は、工場などからの排出水に含まれるメチル水銀化合物を吸収した魚を人間が食べることによって引き起こされる中毒性の神経疾患です。

2027年以降も既に使用している蛍光灯の継続利用や、禁止日までに製造された蛍光灯の購入・使用は可能ですが、新しい蛍光灯は入手しにくくなるため、蛍光灯からLED照明への切り替えが急務です。

蛍光灯は販売数量が減って、蛍光灯1本あたりの製造コストが上がっていることに加え、原材料価格・物流コストの上昇などが重なり、軒並み値上がりしています。

現在蛍光灯を製造しているのは3メーカーで、パナソニック去年10一般色の直管蛍光灯をおよそ80%値上げしています東芝ライテックも、去年10から一般色の直管蛍光灯をおよそ90%値上げし、ホタルクスでは、20247より直管・環形蛍光灯などをおよそ130%値上げしています。

■明るさについて

電気の明るさの単位はW(ワット)を思い浮かべる方も多いと思います。実は(ワット)消費電力であり、明るさを示したものではありません。しかし、白熱電球は消費電力に応じて明るさが変わるため、電球の明るさの基準にもなっていました。一方、LEDの明るさは「lm(ルーメン)」で表されます。lm光束とも言われ、光源から放出された光の量を表しています。LEDは消費電量が少なく、Wで明るさを判断するのが難しいため、lmで表されるようになりました。lmの値が大きいほど、明るくなります。

LED電球のメリット

LED電球は少ない消費電力で効率よく光を発するので、消費電力は従来型より80%以上ダウンし、寿命も白熱球に比べて約40倍と大幅にアップします。電気代の節約になるほか、電球を交換する手間も軽減されます。また、消費電力が少ないため、排出するCO2も削減されます。つまり、環境に配慮した製品です。

LED電球が発する光には、虫が好む波長の紫外線がほとんど含まれません。そのため、紫外線に寄ってくる蚊やハエなどの虫が寄りにくくなります。

LED電球は本体こそ熱くなるものの、発せられる光はほとんど熱くならないので、暑い夏も快適に使えます。

LED電球は蛍光灯や白熱電球に比べ、点灯してすぐに明るくなります。

■さいごに

LEDへの切り替えは早い時期に照明器具ごと買い替えるという方法が安全で一番おすすめです。

しかしご自身で電球のみLEDに取り替えることも可能です。買った後に取り替えできなかったということがないように、

パナソニックのサイトをご紹介させていただきます。

電球のみの取替えはあくまでも自己責任で行って下さい。

 LEDへの照明器具の取り替えなどのご要望もお気軽に弊社までお問合せください。

それではまた来月お会いしましょう。

株式会社建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉泰敏