2018年4月:【3省連携ZEH支援制度】
みなさんこんにちは、渡邉です。
最近は暖かいというより暑い日も多く、日中はワイシャツ1枚でも汗ばむ日が続いています。しかし暑い日と寒い日の温度差も大きく、季節の変わり目なので皆さんも体調を崩さないよう注意してくださいね。
さてH30年度に入り、今年度実施されそうな補助事業もおおよそ見えてきました。今回はその中から異例の経産省、国交省、環境省による住宅の省エネ・省CO2化に向けた3省連携の取組みの内、木造注文住宅に関する概要を説明させていただきます。情報はあくまで現在の状況です。予算成立も前提となりますので変更がある場合もあります。
■3省共通事項
太陽光を除く一次エネルギー削減量が省エネ基準の▲20~25%、強化外皮基準(富士、富士宮市の場合はUA値0.6w/㎡k以下)、太陽光発電等で正味ゼロエネにする。BELS(省エネ性能表示)の取得等が条件となります。以下に記載の補助額はそれぞれ1棟当たりの金額です。
■環境省はZEH(ゼッチ)
補助額:定額70万円、蓄電池は上限30万円(3万円/kwh)、低炭素に資する素材利用や先進的な再エネ熱エネルギー利用等で上限90万円加算
・要件はおおよそ3省共通事項に記載した内容のみ
補助額は少ないが一番お手軽な補助事業。先着順なのでいつ終わってしまうのかが不明でお客さまに提案しにくいのが欠点。
■経済省はZEH+(ゼッチプラス)
補助額:上限115万円、蓄電池は上限45万円(3万円/kwh)、低炭素に資する素材利用や先進的な再エネ熱エネルギー利用等で上限90万円加算
共通事項を満たした上で以下のうち2つ以上を実施
・外皮性能の更なる強化(富士・富士宮市の場合はUA値0.5W/㎡k以下)
・HEMS(高度エネルギーマネジメント)設置等
・電気自動車への充電(電気自動車の有無は問わない)
選択基準でお手軽なのはHEMS+電気自動車用コンセント設置。個人的には一番お勧めなコスパの良い補助事業。
■国土交通省の補助事業は2つ
①サスティナブル建築物等先導事業
LCCM(ライフサイクルカーボンマイナス)住宅 補助額:上限125万円
LCCM住宅とは建設時、運用時、廃棄時における省CO2の取り組みや再生可能エネルギー(太陽光発電など)の創出により、ライフサイクルを通じてCO2の収支をマイナスにする住宅のこと。
建築~使用期間~解体時のCO2排出量を計算してマイナスにするという事です。
・CASBEE B+ランク以上または長期優良住宅認定
・LCCO2評価結果が0以下のもの
個人的にはLCCO2評価が0以下という条件が意外とくせものだと思います。
②地域型住宅グリーン化事業(高度省エネ型)
・木造住宅に限る
・グループ応募による採択のため、別途各グループ提案ルールを守る必要有。
補助額:140万円(施工経験4戸以上の工務店等は125万円)。地域材加算等別途加算有
H29年度の165万円が140万円に減額となった。昨年度の問題は採択棟数が少なかったこと。内容は比較的楽。
■まとめ
各省庁共通事項の内容はたいしてハードルが高い訳ではありません。太陽光発電さえ載せて頂ければ、その他の項目は弊社なら標準仕様でらくらくクリアです。
また条件はありますが太陽光発電設備も実質自己負担ゼロで搭載という方法も選択可能です(こちらについては後日にひげ日記でご紹介する予定です。)募集開始時期は4月から6月頃、採択時期は5月から7月となっています。
補助については先着順のものや工務店などに事前に枠を与えるものなどさまざまです。家づくりをお考えの方にはこの機会を逃さず、早めに行動に移される事をお勧めします。
国はエネルギー基本計画の中で「2020年までに標準的な新築住宅で、2030年までに新築住宅の平均でZEHの実現を目指す。」とする政策目標を設定しています。今年度異例の3省連携を見ても、その本気度がうかがえる と思います。今回の記事に関する事やその他、家づくりに関するご質問等のある方は、お気軽に弊社までお問合せ下さい。
それではまた来月お会いしましょう。
㈱建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉泰敏