2007年4月:【緑のカーテン大作戦!】
みなさんは『緑のカーテン』をご存知ですか?布でできた、あのカーテンではありません。アサガオやヘチマ、ニガウリなどをネットにはわせてつくる、自然のカーテンのことです。夏の日差しをさえぎるだけでなく、水をたくわえた葉っぱの間をすり抜けてくる涼しい風は、まるで天然エアコンのようです。
今、毎日のように地球温暖化の問題が、新聞やテレビをにぎわしています。とても重要な環境問題で、このままで良いと思っている人はいないと思います。でも、環境のため地球のためだけに、実際に自分のお金を使えるか?と考えると、なかなか難しいものです。 でもたとえば、『緑のカーテン』で夏を快適に過ごせて、さらにエアコンなどの電気代も節約できるとしたら?自分が気持ちよく生活できて、財布にもやさしく、結果として地球にもやさしいっていう流れ。これなら、どうでしょうか?
建物や設備機器の性能が低かったころ、日本人は本当に自然とうまく付き合っていました。すだれやひさしなどは、昔の家屋ではあたりまえのように利用されていました。建物の性能が向上し、エアコンなどの機械だけに頼るようになってしまった現在では、家創りのプロであるべき建築家でさえ、太陽などの自然と上手に付き合う方法を忘れてしまった人がたくさんいます。また仮に知っていたとしても、ハウスメーカーの建築士などは、高価なソーラーシステム等以外は商売になりにくいので、その必要性すら説明しません。
でも、自然と上手に付き合うためには、本当は設計段階から色々な検討が必要になるのです。機械だけに頼らずに、快適に暮らすための住宅の設計方法があるからです。『光』や『風』、『緑』などの自然と上手につきあう『環境共生住宅』の考え方が、これからもっと大切になると思います。(建築工房わたなべではさらにもう一歩すすめて、自立循環型住宅 住まいの用語集参照 に取り組んでいます。)
夏エアコンのスイッチを入れると、自分の家の中は涼しくなるのですが、そのときエアコンの屋外機は熱風を吹き出していて、地球に負荷をかけています。しかし緑のカーテンの場合は自分が涼しくなるだけでなく、周りの環境も良くします。点から線へ、そして面へ、緑のカーテンの運動が広がっていったらとても素敵だと思いませんか?
緑のカーテンをやってみよう とか 面白そう… と思った方は是非チャレンジしてください。種をまく時期は4月から5月頃です。新聞を読んでいただいている今がちょうど良い時期です。つる性の植物は成長も早いので、2~3ヶ月くらいで立派な緑のカーテンができあがります。緑のカーテンの作り方について、資料を同封させていただきました。私も自宅で緑のカーテンにチャレンジします。皆さんも友人などをさそって『緑のカーテン大作戦!!』で快適な夏を迎える準備をしましょう!