2020年8月:【自然の脅威に備える その②】
皆さまこんにちは、渡邉です。
長雨続きの梅雨もやっと明け、本格的な夏の到来です。富士市でも夜の街でクラスターが発生しました。
市内でクラスターが発生すると、コロナも第二波が近くまで来ていると切実に感じます。
さて今月号のひげ日記は、先月に続き『自然の脅威に備える その②』として、落雷について、皆様に情報を伝えさせて頂きます。
■落雷とは
帯電した積乱雲などと、主に地上物との間に発生する放電のこと。落雷時の電圧は200万~10億ボルト。
地上の突起物に落ちやすい性格はありますが、開けた平地にいる時や木の下で雨宿りをしている時に落雷被害にあうこともあります。
雷鳴が聞こえたり、雷雲が近づいているときは、落雷が差し迫っています。雷から身を守るためには、注意が必要な場所や安全な場所を知っておくことが大切です。
■落雷にまつわる誤解
電気を通しやすい物が危険で、電気を通さないものが安全とは限りません。
かつては、金属製品を身につけていると落雷に遭いやすいという誤った認識が一般化されていました。
しかし現在では、身につけた金属製品には、人体を流れる電流値を減らす一定の効果(=ジッパー効果)があることが、事故の実例や実験により確かめられています。
ただし、傘やゴルフクラブなどを頭より上に掲げることは、雷を誘引するため論外です。また、身につけた長靴やレインコートなどのゴム製品に安全効果があるというのも誤った認識です。雷の高電圧に対し、ゴム製品の絶縁効果は皆無であることが確認されています。
■屋内での避難行動
屋内は落雷に対し概ね安全ですが、電話線や電源線、アンテナ線などは外部から屋内への雷の侵入ルートとなり得ます。
屋内へ避難した場合には、外部から建物に入るこれらの線に繋がる電気器具や、壁・柱などから1m以上離れるとよいでしょう。また、雷から守りたい電子機器(パソコンや通信機器)のコンセントや通信線を外しておくと、それらの機器を守れる効果があります。
電源や電話線と同じく、水道管や排水管などの金属管などを伝わり、雷の高電圧が屋内に侵入する恐れがあります。落雷時には、入浴などは避けた方がより安全です。
■屋外での避難行動
屋外で落雷の危険が迫った場合の避難行動は、安全な場所にいち早く移動することです。
グラウンド、公園、海岸、ゴルフ場などの周囲が開けた場所で、高い木や建屋などの近くは特に危険です。速やかに安全な建物内や乗り物内部に避難しましょう。
ただし、避雷設備の無いあずま屋(柱と屋根だけで壁の無い建物)、テント内、ゴルフカート内などは安全な場所ではありません。雷は電気の通しやすさとは無関係に地面からの突出物に目がけて落ちる性質があります。
そのため傘やゴルフクラブなど長い物を頭より高くかかげた場合と、低い位置で携帯した場合では、前者の方がより雷を誘引する効果が増し、自らが直撃を受ける危険性が高くなります。
過去に発生した落雷事故には、高い位置に掲げたゴルフクラブ、傘、釣竿などが雷を誘引し、直撃を受けたと結論付けられる事例が多数あります。たとえ雨が降っていても傘はささず、安全な場所に避難する際にも、できる限りその場に置いて移動した方が良いでしょう。
■さいごに
数年前、自宅ビルトインガレージの電動シャッターのリモコン受信部が雷の影響で壊れた事がありました。こうした事故は火災保険の適用になる場合も多いです。修理代もそこそこ掛かりますので、ガレージ等に電動シャッターが有る方は、火災保険の補償内容を確認しておくと良いと思います。
雷と言えば、「地震雷火事親父(じしんかみなりかじおやじ)」などと言い、地震・雷・火事などの災害に匹敵するほど親父が怖かった時代もありました。最近は「地震雷火事女房(じしんかみなりかじにょうぼう)」と言うとか言わないとか(笑)。
それでは皆様、また来月お会いしましょう!!