2007年6月:【ゴリラがマスコットになった訳】

弊社社屋のゴリラは、骨組みは鉄骨で外側はFRP(繊維強化プラスチック)で出来ています。身長 2.2m、足の裏から伸ばした手までは3.6m、体重は約300kgあります。
 今回はなぜゴリラがマスコットになったのか、を皆さんにお話しさせていただきたいと思います。

 「建築工房わたなべ?どこにあるの?」と聞かれると、「大渕街道東名高速手前…、石坂バス停前…、」ここまで言ってもわかっていただけないお客様でも、「壁にゴリラの…」と言うと、「ああ!あのゴリラの…」とわかっていただけるくらいゴリラは有名になりました。

 誕生は平成7年4月の新社屋落成の時にさかのぼります。その年の初め新社屋の看板について考えていました。弊社の考え方を広く皆様に知っていただくのにはどんな看板がよいか?いろいろ考えている時に、以前観たゴリラの生態研究のドキュメンタリー番組の事を思い出しました。「そうだ!ゴリラの看板にしよう。」「でもゴリラの絵を描いた普通の看板では面白くない。このあたりには無い立体造形の看板を作ろう!」と思いつき決めてしまったのです。その番組とは、ダイアン・フォッシーという女性が主人公でした。彼女は当時200頭位しかいないというマウンテンゴリラの生態研究や保護の為に森の中たったひとりで、ゴリラと一緒に生活をしていたのです。彼女は、ゴリラは人間と同じように、繊細で神経質で、とても家族を大事にすると言うのです。外敵には身を挺して、大切な家族を守るというのです。
『いろいろな外敵(自然や人的災害等)から、人を、家族を、財産を、守る。』そんな強い建物を創りたい。それが建築工房の創る建築物の基本だ。そうだ、ゴリラだ。と思ったのです。ゴリラがヘルメットをかぶり、手のひらに“命の箱である『家』”を大切に乗せている。わたしはこのゴリラを凄く気に入ってそして大切に思っています。強い建物をお客様に提供し続けていき、そして大切にしたいという思い。その思いを社員も私自身も決して忘れることの無いように、ゴリラをマスコットにして本社の建物に乗せているのです。

最後に悲しいことですが、ダイアン・フォッシーは、1985年に何者かによって殺されてしまいました。彼女の著書で、たった一冊「霧のなかのゴリラ」というのがあります。それは「愛は霧のかなたに」(GORILLAS IN THE MIST)というタイトルで映画化されビデオ化もされています。