2017年5月:【超電導リニア体験試乗】

みなさん、こんにちは渡邉です。

5月に入り、汗ばむ暑い日も多くなって来ました。 さて今月号のひげ日記は、仕事とはまったく関係ありませんが、何度も何度も抽選に申し込み、やっと当選した私にとって人生初体験の超電導リニア体験試乗について書かせていただきます。

■超電導リニアとは

 超電導リニアとは超電導を利用した世界に誇る日本独自の先端技術です。従来の鉄道のように車輪とレールの摩擦を利用して走行するのではなく、車両に搭載した超電導磁石と地上に取り付けられたコイルとの間の磁力によって非接触で走行します。

 超電導とは、ある種の金属・合金・酸化物を一定温度以下としたとき、電気抵抗がゼロになる現象のことです。超電導状態となったコイルに一度電流を流すと半永久的に流れ続けます。超電導リニアには、ニオブチタン合金を使用し、液体ヘリウムでマイナス269℃に冷却することで超電導状態を作りだしています。

  リニア中央新幹線:品川駅から新大阪駅を結ぶ予定。新大阪までの開通は2045年の予定。2027年にまず東京-名古屋間にて開業予定。開業後は時速500kmで東京都・名古屋間を最速40分で結ぶそうです。 リニアにもタイヤはありブリジストン製で、万一の磁気浮上力消失に備えて時速550kmで走行していても安全に着地できる性能があるそうです。

■体験試乗の感想

 試乗は山梨県都留市にある山梨実験センターで行われます。建物に入ると空港のように手荷物検査を受け、発券機でチケット発行となります。その後、乗車前の説明会があり、それが終わると職員の誘導で通路を通りゲートをくぐって車内へ入るという流れです。

建物のつくりや、演出なども含め、なかなか未来的でカッコ良い感じで期待を盛り上げてくれます。

車内は新幹線と同じような座席が並んでいます。

決められた座席に着くと、座席の前には見慣れた感じの折りたたみテーブルとドリンクホルダーが備え付けられています。ドリンクホルダーはあっても、試験運転の車内は飲食禁止です。車内は、ほぼ現在の新幹線と同じようなイメージで少し残念という感じでした。

  車内アナウンスが流れ、いよいよスタートです。スタートして時速100kmを超える位まではタイヤで走行します。そこからさらに加速していくとタイヤが上がり、車体が浮いて浮上走行となります。浮上走行時には車内アナウンスもありますが、ふわっと浮く感じが体感できます。

車内のところどころにモニターがあり、運転状況や時速の他、先頭車両から前方を撮影したカメラ映像などが表示されます。

 時速500kmも体験できますが、500kmという高速で走行している実感は全く無く、あっけない感じです。別の見方をするとほぼ実用化できているのでいとも簡単に時速500kmに到達しているということでしょう。

試験運転区間はほぼトンネルであまり外の景色は楽しめませんが、屋外部分を走っている時の窓の外の景色の流れ方が新幹線で体験しているものとはまったく違い、一瞬で景色が流れます。リニアの体験試乗にかかる時間は、説明からはじまり終了までで、おおよそ2時間くらいでした。

体験試乗の後は隣接するリニア見学センターもお勧めです。ここではリニアモーターカーの歴史や模型、浮上体験などのコーナーもあります。

 リニアモーターカーの通過時間には外のバルコニーなどで、実際の試験走行の車両を見ることもできます。車両に乗ったときよりこちらから見たほうが、迫力満点です。通過する時の音とそのスピードはちょっと感動ものでした。

■体験試乗の申し込み

 名古屋までの開業でもあと10年後の予定です。鉄道マニアの方はもちろんでしょうが、私のように鉄道にはまったく興味が無くても、新しいもの好きの方にもかなりお勧めです。超電導リニアの体験試乗は全て予約制で、当選しないと乗れません。年に数回(過去は年に3回程度)募集をおこなっていますので「超電導リニア」とパソコンやスマホなどで検索して下さい。ちなみに当選した場合の体験試乗の料金は1区画(2名)で4,320円です。

■さいごに

 今月は仕事とはまったく関係ないお話でしたが、リニアの体験試乗はとても面白い体験なので興味のある方は是非申し込んでみてはいかがでしょう。

それでは、皆様また来月お会いしましょう。

㈱建築工房わたなべ 代表取締役 渡邉泰敏